ロジクールの C922n は、1080p / 30fps または 720p / 60fps に対応し、プロ配信とテレワークの両方に適した性能を持つ Web カメラです。本記事ではスペックや特徴を整理し、購入を検討するポイントを具体的に解説します。
C922n の基本スペック紹介
まず、このウェブカメラ C922n の基本仕様を表にまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | C922n |
| 解像度/フレームレート | 1080p(30 fps)、または 720p(60 fps) |
| レンズ | ガラスレンズ |
| 視野角 | 約78° |
| マイク | ステレオ |
| 接続 | USB 2.0 |
| ケーブル長 | 約 1.5m |
| 本体サイズ・重量 | クリップなし:29 × 95 × 24 mm、クリップ付き:44 × 95 × 71 mm、重量 162g |
| 同梱品 | 三脚(小型)、説明書 |
| 保証 | 2年保証 |
| 対応 OS | Windows 7, Windows 8, Windows 10 以降, Mac OS 10.10 以降、 Chrome OS |
C922n の特徴・強み(メリット)
高画質で滑らかな映像
C922n は フル HD(1080p)30fps と 720p 60fps の両方をサポートしており、用途に応じて選べるのが魅力です。特に動きのある映像では 60fps の滑らかさが役立ちます。
また、オートフォーカス機能を備えており、被写体に近づいたり離れたりしてもピントを自動調整してくれます。
光補正機能による明るさ対応
自動光補正機能があり、照明が十分でない部屋でも比較的鮮明な映像を出せるようになっています。
これはテレワーク・配信どちらでも助かるポイントで、特に Web 会議など照明をあまり用意しない環境では有利です。
ステレオマイク搭載
左右両側にマイクを持つステレオマイクを搭載しており、話し声などを自然な広がりで拾いやすい仕様になっています。
Web 会議やライブ配信など、自分の声をクリアに届けたい場面で大きなアドバンテージとなります。
安定した設置性
C922n には 小型三脚が付属しており、モニター上などにクリップで挟むだけでなく、三脚を使って自由な位置に設置することができます。
これにより、カメラアングルを柔軟に調整しやすく、安定性も高いです。
付属ソフトとライセンス
パッケージには XSplit の 3 ヵ月プレミアムライセンスが付いており、これを使って動画配信やブロードキャストを始めるための環境が整っています。
また、ロジクール純正ソフト「Logicool Capture(Logi Capture)」を使えば、ズーム・パン・ティルトなどのカメラ制御が可能です。
デメリット・注意点
暗所では限界あり
自動光補正はあるものの、完全な暗所での撮影には限界があります。ユーザーのレビューでも「暗めの部屋ではもう少し照明が欲しい」と指摘されることがあります。
配信や会議を行う際には、安定した照明環境(リングライトなど)を併用するのが望ましいでしょう。
マイク性能は万能ではない
ステレオマイクを備えているとはいえ、「プロ向け単体マイク」と比べると集音性能やノイズ除去の面で見劣りします。実際、一部ユーザーからは「Web 会議用途としては十分だが、配信用には外部マイクを使った方がいい」との意見もあります。
特にナレーションや高品質な配信を目指す場合は、外部マイクを併用することを検討してください。
ソフトウェアの制限
Zoom など特定のアプリで使ったときに映像が引き裂ける(ティアリング)という報告があることも確認できます。
また、Logitech Capture やドライバーの設定を使わないと解像度やフレームレートを自由に選べないケースもあるようです。
そのため、使用ソフトとの相性やドライバー・キャプチャ用ソフトの導入をあらかじめ確認するのが賢明です。
古めの設計
C922n は比較的古いモデルであり、最新のウェブカメラに比べて新機能(背景除去AI、4K撮影など)はありません。そのため、高解像度や先進的な機能が必須の場合は他モデルも検討すべきです。
他モデルとの比較 C922n はどこが強い?
C922n を選ぶべきかどうかを判断するには、他のロジクール製ウェブカメラ(例:C920n、C930eなど)との比較も有効です。
- C920n
C920n は多くの人にとってコスパの高い選択肢ですが、C922n と比べると 60fps(720p)非対応のモデルのため、滑らかさを重視する配信にはやや物足りない可能性があります。 - C930e
C930e は視野角が広め(広角レンズ)で、複数人での映像や背景を映したい場合に強みがあります。一方でフレームレートやフォーカスの面で C922n ほど柔軟性がありません。 - 高級モデル(例:4K対応)
今もっと高性能なウェブカメラを求めるなら、4K対応やAIを使った自動背景除去などを備えた最新モデルがありますが、価格は大きく上がります。C922n は コスパと基本性能のバランスが非常に良いポジションです。
想定する使用シーンとおすすめポイント
C922n が特に活躍できるシーンをいくつか想定し、それぞれでのおすすめポイントを解説します。
テレワーク・オンライン会議
- Zoom や Teams、Google Meet などでの Web 会議では、1080p の高解像度が顔の表情・細部を鮮明に映せるため、相手に良い印象を与えやすいです。
- ステレオマイクが声を自然に拾ってくれるので、クリアな音声で会話が可能。
- 小型三脚を使えば、ノートパソコンの画面上だけでなく、自分の顔に最適な角度に設置できます。
ライブ配信(ゲーム・OBS など)
- 720p / 60fps のモードを使えば、滑らかな映像を配信できます。
- オートフォーカスにより動きが多いシーンでもピントを維持しやすく、視聴者に安定感のある映像を届けられます。
- XSplit のプレミアムライセンスが付属しているため、配信初心者でもスタートしやすく、ソフトも活用できます。
コンテンツ制作・録画
- ロジクール純正「Capture」ソフトを使えば、録画時の細かい設定(ズーム、パン、ティルト、縦撮影など)が可能。
- 三脚による安定した設置で、テーブル上やデスクの上から撮影しやすい。
購入前に知っておきたいポイント
- 使用環境をチェック
部屋の照明が暗めなら、リングライトなど照明機材を併用することで映像品質が大きくアップします。 - 使用ソフトの互換性を確認
Zoom、OBS、Teams など、よく使うソフトで解像度・フレームレートを正しく認識・制御できるかを事前に確認してください。 - 外部マイクとの併用を検討
もし音声の品質を重視するなら、外部マイクを使う選択肢も視野に入れると良いです。C922n のマイクは十分ですが、プロ配信向けには物足りなさを感じる場合があります。 - 予算とのバランスを取る
高級なウェブカメラも魅力ですが、C922n はコスパ良く「高画質+安定性+配信機能」を実現しています。まずはこのモデルから始めて、必要に応じてグレードアップを考えるのも賢い戦略です。 - 中古/レンタルも視野に
新品を購入する前に、レンタルサービスで試してみるのも有効です。たとえばレンタルサービス「Rentio」では C922n のレンタルプランもあります。
総評 C922n はこんな人におすすめ
- 配信やストリーミングをこれから始めたい初心者ストリーマー:60fps 対応や XSplit ライセンス付きなど、配信を始めるための基本が揃っています。
- テレワークで映像と音質を改善したい人:高解像度とステレオマイクにより、会議の印象をワンランク上げられます。
- コスパ重視で信頼性のあるカメラが欲しい人:4Kや最新機能にこだわらず、実用性重視の選択には非常にバランスの良いモデルです。






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