予期せぬ故障やデータ消失を防ぐために、無料で使えるバックアップツールを紹介し、それぞれの設定方法を解説します。クラウドベースのツールやローカルでのバックアップ、スケジュール設定方法など、初心者でも簡単に始められる手順を具体的に説明します。
パソコンのバックアップはなぜ必要？
現代のデジタルライフにおいて、パソコンは日常生活やビジネスに欠かせないツールとなっています。重要な書類、写真、動画、音楽、仕事のデータなど、様々なファイルが日々パソコン内に蓄積されます。
しかし、パソコンはいつどんなトラブルが発生するか予測ができません。ハードディスクやSSDが突然故障することや、ウイルス感染、誤ってデータを削除してしまうといったリスクも常に存在します。こうした状況に備え、データのバックアップは非常に重要です。
バックアップを取ることで、これらのトラブルが発生した際にも、大切なデータを確実に守ることができます。たとえば、ハードディスクが物理的に壊れても、外部ストレージやクラウドに保存されたデータがあれば、簡単に復元することが可能です。また、ランサムウェアなどのサイバー攻撃によってデータが暗号化されてしまった場合でも、バックアップがあれば元の状態に戻すことができます。
さらに、バックアップは単なるデータ保護だけでなく、パソコンの引っ越しやシステムトラブル時の迅速な復旧にも役立ちます。新しいパソコンを購入した際、バックアップデータがあれば、旧パソコンからのデータ移行が簡単に行え、設定や環境をすぐに復元できます。
データの消失は、ビジネスにおいても個人にとっても大きな損失となります。だからこそ、定期的なバックアップを習慣にし、安心してデジタルライフを過ごすための準備をしておくことが重要です。
無料で使えるバックアップツールを4つ紹介しますので自分に合ったツールを検討してみてください。
『Google Drive』シンプルで安心なクラウドバックアップ
Google Driveは、無料で利用できる15GBのクラウドストレージを提供しており、簡単にファイルをバックアップできる人気のツールです。
特にGmailやGoogleフォトなど、Googleの他のサービスとの連携が強力で、初心者でも手軽に使えるのが魅力です。
設定方法
- Googleアカウントでログイン
Googleアカウントを持っていない場合は、無料で作成可能です。既に持っている場合は、そのアカウントにログインします。 - Google Driveのダウンロード
パソコン用の「Google Drive」アプリをダウンロードしてインストールします。 - バックアップフォルダの選択
アプリを起動し、バックアップしたいフォルダを選択します。これにより、選んだフォルダ内のファイルが自動的にGoogle Driveにアップロードされます。 - 自動バックアップの設定
Google Driveは、ファイルが更新されるたびに自動でクラウドに同期されるため、設定後は特別な操作が不要です。
Google Driveは、他のGoogleサービスとの連携やモバイルデバイスからのアクセスのしやすさが特徴です。手軽に始められ、非常に信頼性が高いクラウドストレージです。
『EaseUS Todo Backup』多機能なローカルバックアップソフト
『EaseUS Todo Backup』は、パソコンのデータを外部ハードディスクやUSBメモリ、クラウドに保存できる多機能バックアップツールです。
無料版でも基本的なバックアップ機能を備えており、パソコンの全データを丸ごとバックアップすることが可能です。
設定方法
- EaseUS Todo Backupのダウンロード
公式サイトや窓の杜から無料版をダウンロードしてインストールします。
「EaseUS Todo Backup」無料のイメージバックアップソフト – 窓の杜 (impress.co.jp) - バックアップモードの選択
フルバックアップ、差分バックアップ、増分バックアップなど、複数のバックアップ方法から選べます。フルバックアップはすべてのデータを保存し、差分や増分は新規または変更されたデータのみを保存します。 - バックアップ先の指定
外部ハードディスクやUSBメモリ、またはクラウドストレージをバックアップ先として指定します。 - スケジュール設定
自動バックアップのスケジュールを設定できます。日次、週次、月次といった選択肢があり、指定した時間に自動的にバックアップが開始されます。
EaseUS Todo Backupは、システム全体のバックアップが簡単にできるため、データ保護だけでなく、パソコンのトラブル時にも役立つツールです。
『Cobian Backup』柔軟に設定できるローカルバックアップツール
『Cobian Backup』は、完全無料で利用できるローカルバックアップツールです。シンプルなインターフェースながら、詳細な設定が可能で、柔軟にバックアップを行うことができます。特に、複数の場所にバックアップを保存できるため、安全性が高いです。
設定方法
- Cobian Backupのインストール
公式サイトからソフトをダウンロードし、インストールします。 - 新しいタスクの作成
ソフトを起動し、バックアップタスクを作成します。バックアップするフォルダやファイルを選択し、保存先を指定します。 - 圧縮・暗号化の設定
Cobian Backupでは、バックアップファイルを圧縮して保存することができ、暗号化を設定することで、データの安全性をさらに高めることが可能です。 - スケジュール設定
日次、週次、月次などのスケジュールを設定し、バックアップの自動化を行います。
このツールの特徴は、複数のバックアップ先を設定できる点で、たとえばローカルの外付けハードディスクとリモートサーバーの両方に同時にバックアップすることも可能です。
『AOMEI Backupper』直感的に使えるシンプルなバックアップツール
AOMEI Backupperは、初心者にもわかりやすいインターフェースで、シンプルにデータをバックアップできるツールです。システム全体のバックアップや、特定のファイル、フォルダだけを選んで保存することが可能です。
設定方法
- AOMEI Backupperのダウンロード
公式サイトから無料版をダウンロードしてインストールします。 - バックアップ方法の選択
システムバックアップ、ディスクバックアップ、ファイルバックアップなど、バックアップ対象を選びます。初めての場合はシステム全体のバックアップが推奨されます。 - バックアップ先の指定
外部ストレージやネットワークドライブ、クラウドをバックアップ先として指定できます。 - スケジュール設定
自動バックアップの設定が可能で、スケジュールを組むことで定期的にバックアップが実行されます。
AOMEI Backupperは、手軽な操作でバックアップを実行できるため、特に初めてバックアップを取る方や、シンプルな操作を求める方に適しています。
結論
データのバックアップは、予期せぬトラブルに備えるために必須の作業です。無料で利用できるこれらのツールを使えば、初心者でも簡単にバックアップを始められます。クラウドベースのツールやローカルでのバックアップ、それぞれの特徴を理解し、自分のニーズに合った方法を選んで、定期的なバックアップ習慣を身につけましょう。
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